就活とキャリア形成日記


このサイトは「新卒/未経験者」の方が、自らの力で主体的に就職選択ができるようなヒントと考え方が中心です。

4,000人以上の就職を支援してきた就職活動ノウハウと、100社以上の採用コンサルティングをしてきたノウハウを掛け合わせた「就活攻略完全版」をお伝えします。

就職(転職)活動でなかなか上手くいっていない方や、入社した会社に違和感を抱いて転職を考えている人のお役に少しは立てるかと思っています。


仕事選びのミスと正しいアプローチ方法

就活の時に多くの人が「やりたいことがわからない」という悩みに陥ります。

 

やりたいことがないからとりあえず興味のある会社を受け、

面接ではやりたいことを聞かれ、うまく答えられずに落ちまくり、結局振り出しに戻る。

 

今度は福利厚生や年間休日、勤務地で選ぶも志望動機が書けずにお見送りになる。

最終的には納得がいかずに続く。

 

就職活動が長く続くパターンです。

 

こういった方にぜひ伝えたいのは、

「やりたいことで仕事を選んだら続かない」ということです。

 

いや、でも企業からやりたいこと聞かれるし、

就活本やネットにもやりたいことは必要って書いてるし、

と思うかもしれませんが、必要ありません。

 

4000人以上も求職者とキャリアカウンセリングを実施した経験から、

なぜやりたいことで企業を選んではいけないのかを解説していきます。

やりたいことで企業を選んではいけない3つの理由

やりたいことで企業を選んではいけない理由は以下の3つです。

  1. やりたいことは変わる
  2. やりたいことはやれない可能性が高い
  3. 企業はやりたいことより向いていることを観る

それぞれ解説していきます。

1.やりたいことは変わる

やりたいことはどんどん変わっていきます。

思い出してみてください。

 

小学校のときにやりたかったこと、中学校のときにやりたかったこと、

高校のときにやりたかったこと、今やりたいこと、

それぞれ同じところはあるかもしれませんが、だいたい異なることが多いでしょう。

 

いろんな経験をすることで、新しい知識や視点が身につき、どんどん変わってきます。

 

これは社会人になってからも同じで、入社前にやりたかったことと、

入社後にやりたいことは変わることがほとんどです。

 

もし仮にやりたいことがあってそれができるところに配属されたとしても、

そのやりたいことができたら、その後はどうなるのでしょう。

 

やりたいことが終わったので、もうその会社にいる意味がなくなるかもしれません。

2.やりたいことはやれない可能性が高い

新卒一括採用(メンバーシップ型)で総合職として採用するため、

配属される部署が入社までわからないというのが事実としてあります。

 

自分が希望する部署に100%行けるとは限りません。

 

やりたいことをそのままの形で受け入れるジョブ型(専門スキルを活かし、

職務や勤務地を限定する形態)採用というものもあります。

 

ただ、企業がなかなか踏み出せないのは、採用をしたとしても、

もしその事業がなくなればその人は不要になるリスクがあるためです。

 

実際に、FUJIFILMはカメラの会社から医療企業に変わり、

トヨタ自動車もIT企業に変わろうとしています。

3.企業はやりたいことより向いていることを観る

人事や経営者から聞く話ですが、

やりたいことよりも仕事に適性があるかで合否を判断する企業も多くあります。

 

上記2つでもお伝えした通り、本人のやりたいことは変わり、

企業も事業を変えていかないといけないので、「やりたいこと」への重要度は下がります。

 

一方で、仕事への適性はある程度、観える部分でもあります。

コツコツと真面目に取り組んでくれそう、革新的なアイデアを出してくれそうなど、

その人の特性は変わりにくいため、判断しやすくなります。

やりたいことで企業を選んだ失敗事例

実際の事例をご紹介します。

事例:20代女性
就職活動当時のやりたいこと:事務職
就職先:大手企業の事務職
仕事内容が合わず、転職活動をして、別の会社に営業職として転職し活躍中。
 
彼女は裏方のサポートがやりたいということで、事務職を中心に就職活動をしていました。
頑張りのおかげで、土日休み、残業なし、都内勤務で転勤なしと誰もが憧れる会社に就職。
 
ただ、2年目になったときに「この仕事は本当にやりたいことなのだろうか?」と疑問を抱き始めます。
きっかけは、仕事をしていく中で、サポートの仕事よりも、
コミュニケーションを取る仕事の方が好きなことに気付いたためです。
 
彼女曰く、「新卒の時に職種や業界に捉われず、自分が何を大切にしたいかを考えて就活すればよかった」と振り返っていました。
 
事例:20代男性
就職活動当時のやりたいこと:企画
就職先:Web広告業界の中堅中小企業
仕事内容が想像していた企画職ではなく、地味なデータ分析ばかり。
学生時代はイベント企画をしたり、出し物の企画をしたりしていたため、
そのまま企画ができそうな広告業界に就職。
 
しかし、配属された部署はWebサイトの分析チーム。
華やかな"企画"というイメージをもって入社したのにもかかわらず、
毎日数値をにらめっこをして分析する仕事を黙々とやっています。
 
転職するかどうか、悩んでいる状況です。

ほんの一例かもしれませんが、実際に事例のような「やりたいことと違う」といって、

転職の相談に来る方が増えてきています。

失敗しない企業の選び方

「やりたいこと」で選んではいけないということをお伝えしてきましたが、

ではどのように企業を選んだら良いのか。

 

それは、どんな人になりたいか】と【将来のビジョン】を考えることです。

 

どんな人になりたいか、将来のビジョンを考えた後に、

「そのためにはどんなスキルや経験、知識を持っているのか」を書き出して、

それが身につく可能性が高い会社を選ぶことをおすすめします。

例1

Q:どんな人になりたいか?

A:信頼される人になりたい

 

Q:信頼される人はどんな人か?

A:お客様の要望に応えられる人、仕事が丁寧な人、

ミスをしない人、理解力がある人、商品知識が豊富な人など

上記のような人が活躍している会社は、

もし自分が入社したら自分の理想像も叶えられるし評価も高まります。

 

その「活躍しているか」を知るのが逆質問になります。

 

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例2

Q:将来のビジョンは?

A:世の中を裏から支えられるようにしたい

 

Q:裏で支えるとはどういうことか?

A:知られてはいないけど実はないと社会が機能しないものなど

 

Q:具体的には?

A:ITや建設、鉄道などのインフラ

対象が「社会」や「世の中」というのであれば大丈夫です。

ここまでくれば業界が絞られてくるので、わかりやすくなります。

まとめ

お伝えしたことのまとめになります。

やりたいことで企業を選んではいけない理由は以下の3つです。

  1. やりたいことは変わる
  2. やりたいことはやれない可能性が高い
  3. 企業はやりたいことより向いていることを観る

オススメの選び方は、

どんな人になりたいか】と【将来のビジョン】を考えることです。

 

「やりたいことがない」というので落ち込むことはありません。

むしろ、やりたいことは入社してから見つかるものです。

 

少しでもやりたいことがわからない人の悩みが解消されていると嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。