就職活動をしていく中で、必ず避けては通れない自己分析。
マニュアル本を見たり、自分自身でいろいろ試したりして自己分析をしてみるものの、
自分の中ではしっくりこないこともしばしば。
面接で深堀りされて答えられなくなり、
まだまだ自己分析が足りないと感じつつも、どうやったらいいのわからない。
私自身、就職活動時代に様々な自己分析の方法を学び、
仕事ではこれまで約2000人以上の自己分析をお手伝いしてきましたが、
「この自己分析を一人でできたら、ものすごく良くないか?」と感じるようになりました。
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自己分析の手法については、以前の記事でお伝えしましたが、
今回は1人で自己分析する方法ということを下記の流れでお伝えいたします。
そもそも自己分析の目的とは
まず、そもそも自己分析の目的はなんでしょうか。
自分を深く知るため、どんな人か理解するため、などいろいろあるかと思います。
私がお伝えする自己分析の目的は、
仕事に結び付きそうな「価値観」や「強み」を見つけるためです。
自己分析というのは、本来、
就職活動を始めるより前にある程度完了していないといけないと私は思っています。
自分はどんな価値観を持っていて、大切にしていきたいか、
どんな強みを持っていて、どういう仕事に活かされそうか、
というのが理解できていれば、就職活動で困ることがないと思います。
もっと言うと、社会人になっても困ることはないです。
ただ、この「価値観」や「強み」は、
ただマニュアル通りにやってれば出てくるものではありません。
本質的に深堀をしないと出てこないものです。
この本質的な深堀というのを、これから解説していきます。
1人で自己分析を深堀する方法
1人で自己分析を深堀する方法は、大きく分けて3段階あります。
実例とともに解説していきます。
- 「過去の頑張った出来事」を書き出す
- 出来事に「やりがい」「モチベーション」「5W1H」を問う
- 共通の「キーワード」をまとめる
それぞれ解説していきます。
1.「過去の頑張った出来事」を書き出す
もう少し具体的にお伝えすると、
過去とは「幼少期」「小学校」「中学校」「高校」「大学」の5つの期間です。
例えば以下のように書きだします。
幼少期
- ひたすら外で遊ぶ(知らない人ともすぐに仲良くなる)
小学校
- 野球を始めるもつまらなくて辞め、サッカーを頑張る
- 勉強でオールAを取る(テストで100点しかとらない)
中学校
- サッカーのクラブチームで全国大会を目指して頑張る
- 勉強でオール5を取る(学年でトップ3に入る)
高校
- サッカー部で全国大会を目指して頑張る
- 成績で学年1位を取る
大学
- 塾のアルバイトで生徒の成績を上げるために頑張る
- 成績で学科1位を取る
2.出来事に「やりがい」「モチベーション」「5W1H」を問う
行動のすべてに動機があります。
その動機を見つけることで、本質的な「価値観」や「思考」が見えてきます。
本質を見つけるために、「やりがいはなんだったか」
「何をモチベーションにしていたのか」「なぜやったか」など、
出来事に対して問いかけてみましょう。
幼少期
・ひたすら外で遊ぶ(知らない人ともすぐに仲良くなる)
やりがい:知らない人と仲良くなるのが楽しい
- why→いろいろな価値観を知れるのが楽しい
- why→新しい刺激があるとわくわくする
- why→自分自身の視野が広がる
モチベーション:1人じゃなくてみんなで遊びたい
- why→協力したり戦ったりするのが楽しい
- why→真剣にやるのが良い
- why→やるなら本気でやりたい、頑張りたい
小学校
・野球を始めるもつまらなくて辞め、サッカーを頑張る
やりがい:チームで1つになって練習して勝つ
- why→みんなで協力しながらどうやって勝つか考えるのが楽しい
- why→誰かに言われるより、自分でいろいろ考えながらやりたい
- why→できる幅が広がるとやりがいを感じる
モチベーション:やるからには勝ちたい、負けず嫌い
- why→勝った方が楽しい、人より優れていたいと思う
- why→幼少期の家庭環境(上と下に姉妹がいる)で負けたくない
- why→認めてもらいたい
- why→自分自身の存在価値を感じたい
・勉強でオールAを取る(テストで100点しかとらない)
やりがい:テストの点数が満点でオールAが取れた
- why→目標としていたことが達成された
- why→一度決めたことは最後までやり切りたい
- why→やるなら全力でやりたい
- why→中途半端が嫌
モチベーション: やるなら完璧を目指したい
- why→「できる人」と見られて認められたい
- why→先生や同級生からも一目置かれたい
- why→自分自身の存在価値を感じたい
中学校
・サッカーのクラブチームで全国大会を目指して頑張る
やりがい:関東大会ベスト16まで行けた
- why→目標としてたところまで行けなかったがやり切った
- why→努力が結果に結び付いたと感じた
- why→練習でやったことが試合で出せた
- why→練習が無駄ではなかったと感じた
モチベーション:チームみんなで同じ目標を持って頑張っていた
- why→きつくても仲間がいると感じた
- why→あいつがやっているのに負けてられない、みんなと一緒に目標達成したい
- why→1人じゃ勝てなくてもチームなら勝てる
- why→試合でお互いに助け合って勝ったことがある
・勉強でオール5を取る(学年でトップ3に入る)
やりがい:勉強をして新しい知識を入れるのが楽しい
- why→自分の世界が広がる
- why→選択の幅が広がる
- why→いろいろな選択肢の中から選びたい
- why→できないを理由にしたくない
- why→周りの人の影響
モチベーション:点数が上がっていくこと
- why→目に見えて結果が出る
- why→成長が感じられる
- why→自己肯定感が上がる
高校
・サッカー部で全国大会を目指して頑張る
やりがい:チームとして目標達成できた
- why→目指していたところが実現できた
- why→一度決めたことはやり切りたい
- why→どんなにきつくても必ず身になると感じていた
モチベーション:試合に出る、勝つ
- why→100人以上の部活で試合に出たいと思った
- why→傍観者より自分が出て活躍したい
- why→主役になりたい
- why→主役の方が成長するし楽しい
- why→中学のサッカーの経験(試合に出て活躍する)
・成績で学年1位を取るための勉強
やりがい:1位取れたとき、勉強を教えることになったとき
- why→自分の学んできたことが誰かの役に立っている
- why→自分のためが他人のためになる
- why→感謝される
モチベーション:一度決めたことは最後までやり切る
- why→1位取ると指定校推薦がもらえる
- why→勉強で頑張った証として目に見える形になる
- why→やったやってないをはっきりさせたい
大学
・塾のアルバイトで生徒の成績を上げるために頑張る
やりがい:自分が関わった生徒が第一志望に合格した
- why→自分の関りで生徒が成長し、生徒の結果が出る
- why→関わったからには最後まで目標を一緒に追いたい
- why→頼ってくれているからその期待に応えたい
- why→期待に応えるのが自分の責任
モチベーション:自分の関わり次第で生徒が変わること
- why→自分が良い影響を及ぼすことで生徒が喜んでくれる
- why→自分の努力が成果として生徒の反応に表れる
- why→自分の存在価値を感じることができる
・成績で学科1位を取る
やりがい:新しい知識を得ながら奨励金でお金をもらえる
- why→好きな勉強で1位を目指したら、留学のお金の自費分を減らせる
- why→やるからには1位を目指す
- why→1位を取ればお金ももらえるし知識が身に付く
モチベーション:やるからには1位を目指す
- why→大学に入った目的が勉強
- why→目的を達成するために頑張りたい
- why→一度決めたことは最後までやりたい
今回は「why」でやりましたが、ここまでやるとある程度見えてきす。
3.共通の「キーワード」をまとめる
同じ言葉が出てくれば来るほどその言葉はより強い価値観になります。
上記の「why」の中の共通している言葉をまとめると下記のキーワードになります。
みんなで1つの目標に向かって頑張る
やるからには1位を目指す(目標を決める)、最後までやり切る
努力の結果が目に見えてわかる
新しい知識を学んで視野を広げる
自分の存在価値を感じられる
これが価値観なのですが、言葉を変えれば強みもなります。
価値観:「みんなで1つの目標に向かって頑張る」
強み:チームで1つの目標に向かって頑張れる
価値観:「やるからには1位を目指す(目標を決める)、最後までやり切る」
強み:一度決めたことは最後までやり切る
価値観:「努力の結果が目に見えてわかる」
強み:一度決めたことは最後までやり切る(上記と同じ)
価値観:「新しい知識を学んで視野を広げる」
強み:勉強が好きで学び続けることができる
価値観:「自分の存在価値を感じられる」
強み:誰かのために頑張れる
ここまでまとめられれば、自己分析は完了といって問題ありません。
自己分析の深堀の注意点
自己分析をしていると、どこまでやったらいいのかわからない、
もうこれ以上、深堀できない、ということがあると思います。
正直、自己分析はすればするほど迷路に入っていきます。
そこで、自己分析する際の注意点を2つお伝えいたします。
1.目的を見失わない
2.深堀できないと思ったら止めて別の出来事を深堀する
あくまで目的は、仕事に結び付きそうな「価値観」や「強み」を見つけるためです。
これを忘れないようにしましょう。
また、深堀に行き詰ったら、別の出来事を深堀しましょう。
同じキーワードが2回出てきたら、それは「価値観」や「強み」になります。
一つの基準として、
「2回同じキーワードが出てきたら終了」にしても良いかもしれません。
一人でここまでできたら、もう完璧です。
長くなりましたが、
少しでも「1人で自己分析を深堀」できる人が増えると嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。